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日本で過ごした夏休み

4 9月 2019

ついに来訪が叶った厳島神社

皆さまお久しぶりです。先週ヴェルサイユに帰ってまいりました。
日本滞在中、多くの方からこのブログを楽しみにしているとの声を戴きまして、本当に嬉しい限りでございます。2年目も最新のフランスの情報、私の活動の様子やガイドブックにはあまり載っていない観光スポットの紹介などをしていければと思いますので、どうぞお付き合いくださいませ。

さて今回はまだ戻ってきたばかりで特段書くことがないので、この夏休みの私の様子をご紹介します。
滞在許可証を申請した日、深夜の便でシャルル・ド・ゴール空港発。翌日羽田空港到着、日本の携帯電話契約は休止扱いにしていたのでとりあえず空港のWifiで自宅に連絡をし、後は駅などで電波を捕まえて帰ろうかと思いましたが、日本の駅ってFreeWifiはないんですね!完全に忘れてました。電波難民になりながらも一年ぶりの日本の電車を堪能して自宅最寄りの駅に到着し、電波を探し回った挙句駅の中にある喫茶店の微弱な電波を拾い何とか自宅に再連絡。
家では去年と何も変わることなく両親が出迎えてくれましたが、猫たちは最初私のことを忘れていた様子。しばらくすると記憶がよみがえったようで懐いてきてくれました。

数日後、『オルフェ「フレンチ・カンタータの時代」』公演のリハーサルが始まりました。毎年取り組んでいるカンタータですが、この一年で触れたヴェルサイユで行われている研究と演奏からより多くの事柄が見えてくるようになりました。公演当日は例年以上のお客様にご来場いただき、多くの方から「弾き方が変わったね」と言っていただけました。自分では毎日少しずつの変化なので気づきにくいですが、無事成長できているのだなと思いました。

7月末にはずっと行きたかった広島県の厳島神社と、山口県のSLやまぐち号の乗車を目当てに西国旅行をしました。このブログでいつも書いているように、留学後から建築に興味が湧いてきたので、自ずと日本の寺社もそういう視点で見るようになっています。平安時代の貴族邸宅と寺社の建築様式を織り交ぜた社殿が海上に浮かぶ姿は何とも美しかったです。また大鳥居は現在修復中で足場が組まれていますが、行った時は偶然にも管絃祭開催のため足場が撤去されていて美しい姿を見ることができました。無事修復が完了することを祈るばかりです。
ちなみに現在日仏文化交流の一環でフランスのモン=サン=ミシェルに鳥居が出現しているようですが、厳島神社には周辺にポスターが貼ってあるだけで特にオブジェの追加はされていませんでした(笑)。

SLやまぐち号は約20年ぶりの乗車。出国してからとにかく日本の蒸気機関車を見たかったのと、近年新しくなった客車に乗車しに行きました。蒸気機関車はこれに飽き足らず、帰り際に京都鉄道博物館にも立ち寄って身も心も蒸気機関車でいっぱいになりました。
あとは奈良線に残存するあの懐かしい103系通勤電車をひたすら堪能。もう二度と動くこの電車に乗ることはないかもしれないと思うと寂しい限りでした。博物館にもあるけれど、やっぱり生きている車両が一番。
今回の滞在ではこの他にも長野や千葉へも列車に乗りに行き、向こう一年分以上の鉄分を補給しました。やっぱり鉄道は日本のものが好きなんですよね。

その他のトピックと言えばそう、お盆でしょうか。我が家では古式ゆかしく、茄子ときゅうりで牛と馬を作ってちゃんとお盆をやるんです。牛と馬は物心ついてから毎年私が作っていましたが、昨年は既に渡仏していたのでできなかったんです。この先どんどんやる機会が減っていくのかもしれませんが、日本にいる年は必ずやりたいなと思います。別にフランスで作ってもいいんですけどね、あの巨大な茄子で(笑)。

一か月以上に渡った日本滞在もあっという間に過ぎてしまい、あたふたと買い物と荷造りをして出国となりました。帰ってきてみて、日本に置き忘れたものや買い忘れたものがちらほら…リストをもっとちゃんと作らないとだめですね。

今回は日本で過ごした夏休みについてお伝えしました。新学期まであまりイベントがありませんが、次回はヴェルサイユのノートルダム地区について、近々探検の上ご紹介できればと思います。

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