プティ・ヴィオロンとは
佐藤駿太が主宰する、古楽アンサンブル。名称の由来はジャン=バティスト・リュリが率いた精鋭楽団(Petits Violons)より。その名の通り少数精鋭による質の高いアンサンブルを目指し、主にバロック時代フランスのレパートリーを中心に活動を展開している。今まで演奏してきたジャンルは世俗の劇場作品、舞曲、エール・ド・クール、カンタータから、教会のグラン・モテ、ルソン・ド・テネブルまで多岐に渡る。
★プティ・ヴィオロンが目指すこと
プティ・ヴィオロンが掲げる最終目標、それは「リュリの音楽悲劇tragédie en musiqueの本格上演」です。
リュリの音楽悲劇はフランス・バロックのいわば象徴的なジャンルで、私たちが中心に据える17世紀フランスのエール・ド・クール、バレ、レシタティフ、舞曲といったレパートリーの結晶です。
しかしプロローグと5幕からなる壮大なスペクタクルだけあって、上演を行うには莫大な資金と労力を必要とします。そのため、主宰含めまだ学生が主体となっているプティ・ヴィオロンは、この最終目標のために長期的な計画を持って演奏水準を向上し、徐々にステップアップを行っていきます。
★プティ・ヴィオロンのこれまでの歩みと目標
**歩み
- 自力での簡素なオペラ上演 ⇒ 2014年11月「ダイドーとエネアス」
- 舞踏を含めた劇場作品の一部上演 ⇒ 2015年2月「太陽王の愛した舞踏と音楽」
- カンタータ・フランセーズの演奏 ⇒ 2015年10月「フランスの料理とカンタータの夕べ」
- 宗教曲グラン・モテの演奏 ⇒ 2016年3月「麗しのグラン・モテ」
- 管弦楽組曲の演奏 ⇒ 2017年3月「管弦楽組曲でつづる音楽悲劇とバレ」
**目標
- ド・ラランドのグラン・モテ録音開始
⇒ 没後300年となる2026年までに、体系的な録音の開始を目指します - 1幕完結のオペラ=バレ上演
⇒ 演奏会形式による1幕上演から始め、徐々に規模を拡大していきます - リュリのコメディ=バレ上演
⇒ 「町人貴族」など、音楽悲劇の前身となるコメディ=バレの上演を行います - リュリの音楽悲劇の抜粋版上演
⇒ 没後350年となる2037年までを目標に、まずは抜粋版で上演を成功させます - リュリの音楽悲劇の本格上演
⇒ 今まで培ってきた全てを1つの舞台芸術に結集し、悲願の本格上演を行います