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フランス南東部、モナコ旅行記

12 8月 2020
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大公宮殿からモナコ市内を見下ろす

先週は「サン=ジョルジュ・コンソート」のノルマンディー地方ツアーが無事終わりました。1日目はバイユー近郊のジュエイ=モンダイエにあるサン=マルタン修道院教会で、2日目はグランヴィルのノートルダム教会で演奏しました。サン=マルタン修道院教会では18世紀の大オルガンを使って演奏を行い、奏者は階上のオルガンの周りに身を寄せ合って演奏しましたが、オルガンの構造物に遮られ視覚的にコンタクトが取れなかったり、距離が遠くずれが生じたりしてなかなか大変でした。でも教会の大オルガンでアンサンブルをしたことはなかったので貴重な経験でしたね。
今週からパリ市内の一部で屋外においてもマスク着用が義務化されました。先週から暑くなったのでなかなかきつい時もありますが、観光客も対象ですのでパリに来られる際は基本的にどこでもマスクを着けておくのが無難でしょう。
少し前までマスク=重病者のイメージで着けるのが憚られたのに、こんなにも変わってしまうのですね。果たして効果はいかに。
日本では相変わらずマスコミが「感染者」(=患者ではない)の増加を好んで報じて国民の不安を煽り立てているようですが、良識ある皆様はどうか誤った情報に流されず、正しくウィルスを恐れて生活していけるよう願っています。

さて今回は少し前になりますが、2週間前に行ったフランス南東部とモナコの旅行について簡単に活動報告したいと思います。それぞれの歴史や背景などを書き出すととても長くなるので、今回はあくまで記録です。
こちらに来てからフランス国内のいろいろな所を旅行しましたが、南東部の地中海に面した辺りは手付かずでした。特に歴史的建造物がたくさんあるというわけでもないのですが、やはりあの辺りの雰囲気を知っておきたいなと思いまして。

カンプラが学んだサン=ソヴール大聖堂

パリからTGVに乗って、まずはエクス=アン=プロヴァンスを訪れました。何故かというと、私の敬愛する作曲家アンドレ=カンプラの生まれ故郷だからです!大概の日本人はポール・セザンヌ目当てで行くと思いますが…。早速、まずはカンプラが聖歌隊で歌い音楽を学んだサン=ソヴール大聖堂に行きました。古い部分は5世紀末のものが残る非常に古い教会です。今日あるオルガンは19世紀のものだそうですが、カンプラがここで勉強したのだなとしばし思いを巡らしました。回廊はガイドツアーのみの開放で、それぞれの柱や柱頭のデザインなど事細かに解説がありました。
次はカンプラが生まれた家探し!彼の生家はピュイ・ヌフ通りにあったらしく、現在でもこの通りは存在するのでプレートか説明書きがあることを期待して行ってみましたが、残念ながらそれらしきものはありませんでした。17世紀の地図を見てみると現在と道の形が一緒なのでおそらくこの両側のどこかの家だと思うのですが…。隣の通りが「カンプラ通り」だったり、近くの幼稚園と中学校がカンプラの名を冠しているので割と地元では愛されている存在なのだと思います。生家が詳細に分かるなら是非掲示してほしいですね。
出発までまだ時間があったのでタピスリー美術館と歴史博物館にも行きました。タピスリーって宮殿には付き物で何だか見慣れてしまいましたが、微妙な色彩を織物で表現するってすごいですよね。
この地区は17-8世紀の建物がとても多く残っていて、カンプラがいた時代を容易に想像させてくれました。
しかしこの日も快晴でとても暑かったです。こういう空ってカンプラのような南仏の音楽を連想させますよね。

マルセイユの旧港と城塞

続いてマルセイユ。出ました地中海!旧港には停泊中の小舟やヨットのマストがずらり、その手前では漁師さんたちが釣った魚を売っています。マグロもありましたね。
2日目の朝、まずは旧港から出るフェリーで少し離れた島にある「イフ城」に行きました。城塞なので特に建築として面白いところはあまりないのですが、アレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』で主人公の牢獄として舞台になったことで有名です。私はこの小説を読んだことはないのですが…。独立した島の堅固な要塞なだけあって、牢獄にはうってつけといった感じです。周囲に何も遮るものがないので日向はとても暑かったです。
本土に帰って、旧慈善院にある博物館群を観に行きました。夏期は無料とのこと!マルセイユは古くから地中海貿易の拠点だった関係で、この博物館はエジプト、オリエントの古代文明を始めとしたコレクションを多数所有していて見ごたえがありました。
続いてロンシャン宮にあるマルセイユ美術館。ここも無料でした。私が個人的に好きなフィリップ・ド・シャンパーニュもありましたが、特にプロヴァンス出身の画家たちの作品が多く所蔵されています。1720年の大規模なペスト流行の様子を描いた作品もいくつかありました。
お決まりの教会巡りですが、この町の大きな聖堂、ノートルダム・ド・ラ・ギャルドやラ・マジョールはいずれも再建された19世紀の建築です。しかしサン=ヴィクトール修道院は古い建物。見た目は城塞のようで無骨ですが、古い部分は5世紀のものが残る歴史ある建物です。特に地下聖堂は3世紀の墓地の跡で非常に古く圧巻でした!手持ちの現金が足りず入場を諦めかけましたが、近くのATMで調達して入った甲斐がありました。

念願のFIAT500でチュリニ峠を走破

さて翌日はニースへ向けて電車で移動。国際映画祭で有名なカンヌも通りました。今回ニースに何をしに来たかというと、海で泳ぐため…ではなく、レンタカーを借りてモナコ・グランプリやラリー・モンテカルロのコースを実際に走りに来たのです。
ニース空港に隣接するレンタカーセンターで早速手続き。帰路の飛行機とセットで予約し少し安い値段になりました。車種はFIAT500か同等クラスという予約でしたが、できれば一度FIAT500に乗ってみたかったんです。渡された鍵はFIAT!念願叶いました。エンジンをかけ中央のモニターを操作しナビを設定しようとすると…あれ、ナビがない。そんなことあります?でも何度探してもナビらしきメニューはなく、仕方ないのでGoogleのナビを設定した携帯をダッシュボードに置いて何とか出発…。振動で頻繁に倒れてしまい手を出すのが危なかったので、ハンドルの裏に置く方法を確立しました。
海沿いを走り、せっかくなので少し海岸に降りてみようとモナコの少し手前にあるカップ=ダイユに車を停めて少し散策。入り組んだ入江が続いていて、あちらこちらで海水浴を楽しんでいる人たちがいました。暑くて滝のように汗をかいたので、準備して少し海に入れば良かったと後になって思いました。

それから少し車を走らせモナコ公国へ入りました。特に国境の案内もないまま入ってしまいましたが、周囲の国旗や警察官の服装の違いで国の違いを感じられました。まずは大公宮殿へ御挨拶に…と思ったら、現在一般公開は中止しているとのこと。外側だけ拝見させていただきました。
行こうかどうか迷っていましたが、宮殿に入れなかったのでモナコ大公のカーコレクション博物館へ。歴代大公のコレクションやモナコ・グランプリ、ラリー・モンテカルロで優勝した車が多数。欧米の旧車好きにはたまらない博物館だと思います。
車を見た後はいよいよモナコグランプリのコースへ。事前にナビに経由地を設定しておいて走ることができました。ただしトンネル区間以外はほぼ市街地なので混んでいてレース気分はあまり味わえず。道路脇の縁石が赤と白の縞模様になっているところがいくつか、タイヤ痕もありましたね。楽しくて3周してしまいました。

フランスに戻り、続いてラリーのコースへ。まずはペイユの近くからサン=タニェスを通って戻ってくるコース。車一台がやっと通れるほどの狭い道ですが一方通行ではありません。むやみにコーナーへ突っ込んで対向車が来たら正面衝突は免れないでしょう。十分注意して「かもしれない運転」をしましたがそれでも出合い頭は少しヒヤッとしますね。走りに来る方はくれぐれも安全に楽しみましょう。とても長いコースで、一周で大満足しました。もう一度中間地点のサン=タニェスまで行き、町に降りて念のため給油。山間部にはガソリンスタンドが全くないのでガス欠になったら一巻の終わりです。
続いて大本命のチュリニ峠。そこに至るまでも延々峠道で、これがチュリニ峠かーと思っていたらまだだったりしました。先ほどのコースに比べればすれ違いできる広さはありますが、何せ断崖絶壁なので転落したらまず助からないでしょう。それなのに鉄のガードレールなどなく、あるのは木(笑)のガードレールらしきものや背の低い縁石だけ。ここを全開走行するラリードライバーってすごいですね…。チュリニ峠もとても長いコースですが、掲載した写真の場所のように峠の茶屋のようなレストランとホテルがあるエリアもあります。ツーリングにはうってつけですね。
何もない山間部ですが、集落がちらほらあって人も結構見かけました。こんな山奥に生活している人たちがいるんだなと思いました。
ニースのレストランでラタトゥイユを食べてみたいなと思っていましたが、峠を下ってニースに着いたのはもう22時過ぎで断念。夜になってもパリのように涼しくはなりませんでした。
散々峠道を走りましたが、結局使ったガソリンは15L程度でした。FIAT500は燃費が良いですね!

帰路はEasyJetというLCCでオルリー空港に到着。トラムでC線に乗り換えようと思い案内に沿って行きましたが全然分からない!より一般的なオルリーヴァルはNavigoの適用外で有料なので、トラムの方はあまり利用させる気がないのでしょう…。ぷんぷん。
ちなみにそこここにある消毒液で手を消毒する度どうも右手が痛いなと思ったら、ハンドルで擦れたようです。ドライビンググローブって必要ですね。まあ今回すごい峠をたくさん走って満足したので、峠遊びは当分やらなくても良い感じです。

次回は今週のスイス旅行の活動報告です。しばらく旅行記が続きますね。