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サン・ジョルジュ・コンソートの演奏会

26 2月 2020

今回の主役、 セバスティアン・ド・ブロサール(Wikipediaより加工の上転載)

今回は先週参加した「サン・ジョルジュ・コンソート」の演奏会についてご紹介します。
「サン・ジョルジュ・コンソート」は同じパトリックの弟子であるアレクサンドル・ガルニエくんが主宰していて、ヴェルサイユバロック音楽研究センターの歌手2人と器楽奏者数人で構成されています。年末にプロモーションビデオを撮影したので、良かったらこちらをご覧ください。

「プティ・ヴィオロン」にも参加して下さったファゴットの長谷川太郎さんも一緒に演奏しています。
本当はこの撮影の2週間後に本番をやるはずだったのですが、男性歌手の親族に不幸があって直前のリハーサルがすべてキャンセルになり、演奏会も中止になってしまいました。
今回の演奏会はそのやり直しというわけなのですが、長谷川さんは日程上参加できず映像に出ているヴィオルの女の子は事情により交代、プログラムも少々入れ替わり昨年のリハーサルはあまり意味のないものになってしまいました(笑)。
プログラムは「セバスティアン・ド・ブロサールの図書館での旅」と題されていて、様々な楽譜を収集していたフランスの理論家、作曲家であるブロサールの曲とそのコレクションに含まれているドイツ、イタリア、フランスの音楽を織り交ぜるという構成でした。ドイツはシュッツ、ブクステフーデ、ブルーンス、イタリアはベルターリ、メルラ、カレザーナ、フランスはシャルパンティエ、デュモンを演奏しました。
コンセプトと選曲がとても良い演奏会でしたが、中でも名曲だったのはブロサールのオラトリオ「悔い改めた魂と神との対話Dialogus poenitentis animae cum Deo」です。
https://youtu.be/m9luWuNvm4E
次々に拍子が変わっていき、とても切迫感がありますね!
ブロサールの作品はあまり演奏されませんが、この曲は編成が少なくコストもあまりかからないので業界の皆様は是非レパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。

さて企画は大変良かったのですが、メンバーとリハーサルには少々問題がありまして…。
まずリハーサルの開始時間になってもフランス人たちは平気で遅れてくるし、来たら来たでゆっくりコーヒーやお茶を淹れだす始末で…フランスの学生アンサンブルってこういう感じなんですかね。始まっても関係ないお喋りは多いし、演奏中に誰か発言しても止まるまでに時間がかかったりと、とにかくタイムロスが多いんです。その上全然譜読みしてきてなかったり、テンポ通り演奏できなかったりと、日本の現場だったら半分くらいの時間で仕上げられたんじゃないかと思いました。
あとはメンバーの中にカップルが2組いるからかどうなのか、遠慮のない会話を続けているうちにヒートアップして皆が苛立ってくることもしばしば。リハーサル初回だったか、女性歌手が耐えられなくなって途中で帰ってしまったこともありました。
結果、前日のリハーサルになってもまともに曲の最後まで通して弾けることは殆どなく、当日も本番ギリギリまでリハーサル(という名の半ば譜読み)が続けられました。本番は途中で止まることこそありませんでしたが、クオリティの方は「お察しください(笑)」でした。
8月にもまたプロジェクトをやるらしく今のところ参加予定なのですが、あまり気が進まないなあ…と内心思っています。まあ少し稼げるのが幸い。リハーサル終盤は彼らもタイムロスが多いことを自覚していたので、次は改善されることを祈ります。うーん、無理かなあ。

次回は「新型コロナウィルスとアジア人差別」について書いてみようと思います。


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