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ヴェルサイユ地方音楽院

23 1月 2019

オテル・ド・シャンセルリーの代表的な部屋、サル・ラモー

昨日からヴェルサイユ、パリとも雪化粧となっています。今日も一日中降雪の予報なので結構積もりそうです。
降り出した時はパリにいて、東京のような水分の多い雪で歩道がシャーベット状になって嫌だなと思ったのですが、ヴェルサイユに帰ってくると積雪が多く、少し乾いた雪質に感じられました。駅から帰るのに通る公園の小道は圧雪されたスキー場のような状態になっていて、スキーをしたくなりました笑。パリとヴェルサイユ、20kmしか離れていないのに少し気候が違うのは興味深いですね。
昨日の段階では道を行くバスや車はチェーンを付けていませんでしたが果たして大丈夫なのでしょうか…。

さて、そんな中ではありますが今回は私の通うヴェルサイユ地方音楽院についてお話ししたいと思います。
ヴェルサイユ地方音楽院の校舎はヴェルサイユ宮殿に向かって左手、シャンセルリー通り沿いに位置しています。このことからこの校舎は「オテル・ド・シャンセルリー」と呼ばれています。(オテルはホテルという意味もありますが、公共の建築物や館という意味もあります)
この他にもいくつか校舎があるようですが、古楽科はいつもシャンセルリー校舎で全ての活動が行われるので残念ながら他の校舎に行ったことがありません。ご興味のある方は公式サイトをご覧ください。
シャンセルリー校舎は、元来はフランス王国国璽保管官の邸宅で、簡単に言うならば首相官邸であった建物です。といってもすぐ横にあのヴェルサイユ宮殿があるので別に観光客が来るわけではないのですが、一応宮殿付近の史跡巡りコースに含まれていて説明書きの看板もあります。ちなみに日本語も少し訳が変ですが書かれています。
門を入ると右手に守衛所と受付、奥に自販機コーナーと事務所があります。正面にはオディトリウムと呼ばれる演奏会用ホールがあるのですが現在工事中で、私もまだ入ったことがありません。そして左手がレッスンや練習をする部屋がある建物となっています。
この建物は2階建て(日本でいえば3階建て)となっていて、殆どの部屋に作曲家の名前が充てられています。それが流石ヴェルサイユらしくバロック時代の作曲家、リュリやラモーは勿論のことド・ヴィゼー、カンプラ、ド・ラランドや12のオボワ、24のヴィオロンの部屋などもあって、ファンにはたまらない演出となっています(違)。
0階と2階は現代の音楽院らしい近代的な内装になっていますが、1階の各部屋は18世紀の雰囲気が色濃く残されており、中でも中央に位置ししばしば演奏会に使われるサル・ラモーは格別です。天井の装飾とそこから吊り下げられたシャンデリア、今も残る大理石の暖炉など、調度品さえ揃えればすぐにでもタイムスリップしそうな空間です。しかもよく見ると、シャンデリアや暖炉にはフランス王家の紋章が…。ここで演奏できるのは本当に嬉しい限りです。

次に古楽科についてですが、人数は把握しているだけで30名近くいます。アンサンブルの授業や演奏会のプロジェクトに参加していない人は会う機会がないので、実際はもっと多いかもしれません。ヴェルサイユ地方音楽院は古楽と現代音楽の分野に力を入れているようで、相応に学生が集まるのでしょう。
月曜日は古楽のレッスンや授業が多いようで、ヴァイオリン、フルート・ミュゼット、リコーダー、チェンバロのレッスンが行われていることは把握しています。アンサンブルの授業は現在私が通っているバロック室内楽の授業と、私は行っていませんがルネサンス・コンソートの授業もあるようです。私が知らないだけでまだあるかも知れません。
専攻とアンサンブルにはそれぞれ発表の機会が隔月くらいの頻度であり、一般公開されています。地元情報誌に掲載されており、ヴェルサイユ市民の紳士淑女が毎回訪れています。毎度書きますがこうして地域貢献ができることは良いことですね。
学生生活や授業についてはまた今後も追記していきたいと思います。

今回はヴェルサイユ地方音楽院についてでした。次回はヴェルサイユにある特徴的な名前の通りをいくつか紹介したいと思います。どうぞお楽しみに。


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